ここから本文です

小日向文世、主演作でまとめるエネルギー発揮!深津絵里も安心

シネマトゥデイ

2017年2月11日(土) 7時16分 更新

63歳とは思えない小日向文世 - 写真:高野広美

63歳とは思えない小日向文世 - 写真:高野広美

シネマトゥデイ

小日向と夫婦を演じた深津絵里

小日向と夫婦を演じた深津絵里

シネマトゥデイ

 『ウォーターボーイズ』などの矢口史靖監督の最新作『サバイバルファミリー』で、日本を代表する名バイプレーヤーの小日向文世が主役を務めている。「夫婦を演じられるなんて光栄の極み」とまで小日向から言われた深津絵里が、撮影現場で主演・小日向文世がまとっていた「信頼感」について明かした。

 何の前ぶれもなく、ある日突然、電気が使えなくなった……。そんな過酷な状況に立ち向かう一家を描いた本作で、夫婦を演じたのが小日向文世と深津絵里だ。『ザ・マジックアワー』や『ステキな金縛り』とこれまでも共通作はあった2人だが、ここまでガッツリ共演したのは今回が初めて。小日向は熱望していたようで、大先輩の名前を挙げながら次のように告白する。「僕がオンシアター自由劇場で芝居をしていた頃、(看板女優の)吉田日出子さんが深津さんのことを、やたらほめていたんですよ。野田秀樹さん演出の作品を観て……。だから、夫婦を演じられるなんて光栄の極みです」。

 この小日向の発言に深津は恐縮しきっていたが、もちろん彼女も小日向との共演を楽しみにしており、「一見、穏やかそうだけど、じつは裏でものすごい狂気を感じる。私にはとても『危うい』存在でした」と小日向をドキリとさせる言葉で、共演の喜びを語った。そして「現場の小日向さんは、存在しているだけですべてをまとめるエネルギーがあり、子供たちも安心してお芝居ができたと思います」と小日向への絶対的な信頼感を打ち明ける。東京脱出のサバイバル劇では、さまざまな過酷な場面も用意されているが、キャストたちが乗り越えられたのは小日向を中心に育まれた「家族の絆」のおかげだったようだ。

 また、小日向と深津は夫婦という役どころについて、それぞれに独自の分析を披露。電気ゼロの危機が訪れるまで、家族は一緒に暮らしながらも会話は少なく、父親はどこか「浮いている」存在。この設定に関して小日向は「きっとこのお父さんは、仕事から帰って来てテレビを見てお酒を飲んで……とパターンが決まっていて、家族から空気みたいに思われている。僕の家もそうですよ。帰りが遅いと僕の夕食は息子たちの残り物が出され、妻に『おやすみ』と言われるだけ(笑)」と自身の家庭と重ねながら、しみじみと語る。

 そんな小日向のコメントを受けて深津は、「きっとこのお父さんはとてもやさしい人なんですよね。奥さんはちょっと甘やかされているかもしれないけれど、だからこそ愛されている自覚がある。その関係に慣れてしまって、お父さんに無関心になっているのかも」と夫婦関係を分析した。「矢口監督からは特に『こんな夫婦で』と指示はなかった」と深津が話すように、2人はそれぞれの自然な感覚を頼りに、夫婦役にチャレンジした。その結果スクリーンには、奇想天外なシチュエーションに挑む「どこにでもいそうな」家族の風景が成立したのだ。(取材・文:斉藤博昭)

映画『サバイバルファミリー』は全国公開中

本文はここまでです このページの先頭へ